コラム

2024.5.28

【香りが必要な理由10選】10.雇用が創出される

香りの市場は大きな成長を遂げています。日本ではこの10年で香りの市場が2,500億円から3,500億円以上に拡大しました。これは天然アロマに関する数字であり、フレグランスやフレーバーを含めるとさらに大きくなります。世界では2021年に335億ドル、現在の円換算で約4.8兆円、2027年には476億ドル、約6.8兆円になると予測されています。

香りの需要が日本や世界で高まっているため、それに応じて雇用も増加しています。例えば、マイクロフレグランスに携わる人々の数はこの10年で大きく増加しています。これは、人々に役立つ商品やサービスを供給するために必要な人手が増えていることを示しています。また、サステナビリティやSDGsの観点からも、香料会社の取り組みは注目に値します。例えば、スイスに本社を置くFirmenich社は、100年以上の歴史を持つ老舗企業であり、環境問題に先陣を切って取り組んでいます。2014年には、SDGsの概念が一般的になる前から、環境・社会・経済の持続可能性を重視して天然原料を調達していました。Firmenich社は世界中の最高品質の天然原料サプライヤーと提携しており、グアテマラのカルダモン農園の植林活動、モロッコのオレンジフラワーの摘み取りによる女性の雇用創出、マダガスカルのバニラ農園での青少年農業訓練センターの設立、インドのジャスミンファームでの新規事業の確立など、SDGsの1番(貧困をなくそう)や8番(働きがいも経済成長も)に関連する取り組みを行っています。